ロビン・ウィリアムス氏が2014年8月11日、カリフォルニア州 北部ティブロン(Tiburon)の自宅にて遺体で見つかった。63歳だった。
自殺と見られていて、関係者によると、ここ数か月鬱状態にあったという。アル中専門のリハビリセンターに入院したこともあったという。
保安官事務所検視局は声明で、現時点で死因は「窒息による自殺」だとみていると発表した。
『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(Good Will Hunting)』(1997)で米アカデミー賞(Academy Awards)助演男優賞を受賞。マット・デーモンとのマッチングが最高だった。
『いまを生きる(Dead Poets Society)』(1989)は多くの人の心に残っている作品だろう。私はこれを見てシェークスピアを知ったし、机は上に上るものだということも知った。「死せる詩人の会」のような仲間を集めようと思ったが、乗ってくれるような人はいなかった。先生と呼ばせず、キャプテンと呼ばせたロビン・ウィリアムスは、私生活でもそういう人なのではないかとずっと思ってきた。
『ファイナルカット』はロビン・ウィリアムス主演のなかでは一番好きな作品である。これはまた別の機会に語るとして、ここでは少しだけ触れておきたい。
『ファイナルカット』の主人公アランは少年時代の記憶に苛まされ続けていた。あることからその記憶を確かめることができるチャンスを得る。そのお陰で救われるが、命を狙われ、エンドへと続く。このときのロビン・ウィリアムスは、二度とコメディはできないような顔をしていた。たぶん、彼の本当のところは、こんな孤独な世界なのかもしれない。しかし、主人公アランはこんなこともいう。『死んでもやる』。
ロビン・ウィリアムスには死んでもやらなければならないことがあったのだろうか。
初期のパーキンソン氏病で苦しんでいたとも夫人がコメントしたそうだ。